日本で以前より食されてきたウナギであるニホンウナギに対し、国際自然保護連合(IUCN)が絶滅危惧種に指定されたのは記憶に新しいと思います。これは言い逃れの余地なく、今までの乱獲のツケが回ってきたという他ないでしょう。しかしIUCNの判断は法的権限を持つものでは無く、現在のところ絶滅の可能性がある魚が全国のスーパーで絶賛発売中という状況でございます。今回はこの嘆かわしい状況について私自身の感想を述べさせて頂こうかと思います。
Q何をすべきか?
Aそれはズバリ、絶滅危惧種を食べないことです。
でもスーパーで売られてるじゃん?食べてもいいじゃん?と思われれるかもしれません。しかしスーパーや漁師、魚屋など、資本主義の世界で存在している歯車の原動力はカネです。法により罰せされるというリスクが無い限り、生産者らはカネの種を掘り続けます。絶滅の恐れなんて関係ありません。生産者のメンタリティーとはズバリ「採り尽くされる前に採りつくしてやれ」です。事実、今まで人類は数え切れない種類の動物を乱獲し、絶滅に追いやって来ました。「人間は賢くない。」そう歴史は物語っています。
一方であなたは「今日からウナギを食べないぞ」と決心し、実行に移すことができます。需要のある所に供給あり。そう、需要がなければ供給はありえないのです。信じられませんか?では日本で食用として出回っているセミとウナギの市場の規模を比べてみようではありませんか?
Q養殖ウナギってスーパーで売ってるじゃん。
Aあれは名前だけです。ウナギの養殖は実験段階です。
ウナギに卵を産ませて稚魚を育てる – これはまだ実験レベルのお話なのです。スーパーで養殖と銘打って売られているウナギ、あれは自然から稚魚を捕まえて育てているだけです。信じられませんか?ではシラスウナギ(ウナギの稚魚)の水揚げ量が低下したという話は、そもそもなぜニュースに挙がるのでしょう?当然ですが、自然の稚魚を捕まえれば絶滅の危険は高まります。
Qじゃあ、他の国からウナギを買えばいいじゃん?
A根本的な解決方法ではなく、時間稼ぎにしかなりません。
一つの種類のウナギを喰らい尽くし、そしてまた次の種類にとりかかる・・・問題を先延ばしているだけですね。根本的な解決方法とはズバリ、種の保存です。
Qうるせえ、俺のカネなんだ。何を喰ったっていいだろう?
A結局はモラルの話です。
程度は違えど、倫理的にはウナギの蒲焼きを喰うことは、ジャイアントパンダやニホンカワウソの蒲焼きを喰っているのと変わりません。動物が絶滅すること、自然の資源が無くなること、私達の子孫に受け継ぐ環境 - これらについてどう思い、何をしようと感じられるかは個人次第です。
そもそもカネとは一体何なのでしょうか?自然を破壊する権利なのでしょうか?例えば金持ちが意味もなく石油を1万リットル燃やすとします。彼のカネですから彼の勝手のハズ・・・ですが、それに意味があるのでしょうか?燃やすことによって排出される2酸化炭素、役に立ったであろう石油の行方、考え出したらバカバカしいことこの上ありません。打って変わって絶滅に瀕したウナギはどうでしょう。カネがあるなら喰いますか?
最後に
あなたはウナギが絶滅することは良いことだと思いますか?それを望んでいますか?私達の子供や孫、それ以降の世代の人々のことを考えたことはありますか?それに対しあなたは何ができるのでしょうか?
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