Thursday, November 24, 2016

自分がベジタリアンになったわけ

ベジタリアンになってしばらく経ちます。今のところ体の不調などありません。むしろ9月のマラソンでは自己記録を更新することができ、体の調子はお肉を食べていたときと変わらなく感じます。

そもそもなぜベジタリアンになったのか。価値観は人それぞれですが、ベジタリアンには主に以下の主張があります。

倫理:生き物を殺すことは可哀想・間違えているから。
栄養:ベジタリアンの方が健康的であるから。

それらに対する私個人の見解としては以下の通りになります。

倫理
人間はお肉を食べて進化してきたので、お肉を食べることは根本的には間違っていない。ただし必要以上の家畜が殺される / 苦しい思いを強いられることについては反対であり、その数を減らすことに越したことはない。特にフォアグラやダウンの生産においては虐待がまかり通っており、憤りを感じる。

栄養
お肉はアミノ酸スコアが高く、手っ取り早く吸収効率の良いタンパク質を取るのに都合が良いのは間違いない。ただし赤肉が心血管疾患のリスクを高めることについては既知のとおりであり、過食は勧めない。

つまり私は倫理面と栄養面では肉食が悪いと思っていないわけです。

私がベジタリアンになろうと思い立った理由、それは食物の生産効率の面です。食物生産における環境への影響や、生産効率の面でのベジタリアニズムについてはあまり議論されていない気がします。

単純な思考実験を行ってみます。
畑から年間100の植物が採れるとします。その植物を飼料としてウシに食べさせた場合、お肉は5くらいしか採れません。ウシを始め、豚や鶏は温血動物なので、食べたエネルギーの大半を熱として燃やしてしまうからです(注1)。それなら最初から100の植物を人間が食べればいいじゃない、というのが持論です。

動物性蛋白質に拘るなら、卵や牛乳を認めるのも一案だと思います。雌鳥を飼えば毎日卵を産んでくれますが、〆れば数日分のおかずにしかならない。ウシを飼えば毎日牛乳が採れますが〆れば数週間分のおかずにしかならない。生産タンパク質 / 排出される二酸化酸素の値は卵や牛乳の方がお肉より高いのです。

ウシを育てるには大量の水が必要で、加えて温暖効果のあるメタンを含むおならを大量に出します。一方ダイズは、むしろ二酸化酸素を吸収してタンパク質を生産してくれます。生産効率・環境への負荷の面では植物が圧倒的に有利と思います。

年間たくさんの人が食糧不足で亡くなり、環境破壊により温暖化が進み異常気象も発生している。こんなニュース、これからも増えるでしょう。僕達には何が出来るのか?

市場は需要に左右されるので、一人でも多くの人がベジタリアンになれば生産者は自然と野菜の生産にシフトするのでは無いでしょうか?ベジタリアニズムが広まれば徐々にチリツモ効果で環境への負荷が減るのでは、と考えます。ただしこれが始まるには、個人の意識の改革が必要です。巷にはお肉のメニューで溢れています。まず自分でベジタリアンメニューを要求するなどしないと生産側・提供側にも菜食を提供する動機がありません。

こんなことをリアルで話していると「なにマジになってんの」的な顔をされますが、マジにならない理由があるのでしょうか?いずれ自分の世代の人間は皆死に、若い世代の人たちに地球をバトンタッチせねばなりません。子供の世代、そして更に先の世代の人たちが安泰に暮らしていける環境を維持しなければなりません。

「子供を愛している」という人に数多く出会ってきましたが、「子どもたちが幸せに暮らしていける環境」や「子供がその子供を育てる環境」について気にかけている人は殆ど見たことがありません。でもこれって、結局は子供への愛につながることではありませんか?「環境問題なんて気にしない」という人は、回り回って「子供を愛していない」という事と同義になりませんか?

問題は発生してから対処するのは遅すぎる。問題は予防したほうが時間もコストも安く、効果的に回避できるものです。「いつ環境のことを考えるの?今でしょ!」ということで私はベジタリアンになったと言うわけです。

仮に環境問題が杞憂だったとしましょう。(そうであればどれほど良いか!)その場合ベジタリアンになったとして何を失うというのでしょうか。お肉を食べる機会を失った、あー大変だ(棒読み)(注:皮肉です)。一方環境問題が本当だった場合、何が起こるのでしょうか。これはJarred Diamondの「文明崩壊」に詳しいです。ここで質問です。環境の劣化より始まる食用不足、そして戦争のプロセスを経て崩壊しなかった文明はいまだかつて存在したでしょうか?

あなたが食べるお肉と子供の未来、どちらが大切ですか?




注1:ならば冷血動物は?というツッコミは予想済みです。確かに理論上は正しいと思います。冷血動物なら食べたエネルギーの大部分をお肉に変換してくれるはず。しかし何故か家畜サイズで草食の冷血動物というのはいません。ワニは食用として出回っていますが、ワニは肉食ですので、ワニ肉の生産効率は牛肉より低いのでは思います。

Saturday, November 19, 2016

Bryton Rider 530 レビュー

サイコンが欲しくて物色してた所、イマイチ「これだ」といえる物が見つかりませんでした。そんな中、Brytonなるメーカーを某巨大掲示板で知りました。日本では流通していないのか、なかなか日本語の記事がありません。(英語は出来ますがレビューなどは日本人視点が良い場合もあるのですよ・・・)

追記:日本でも流通が始まったようです。(というか流通していなかったんですね)
http://cyclist.sanspo.com/341755

追記:他のナビ可のサイコンをリストアップしてみました。興味があればどうぞ!
ナビ可のサイコン達

追記:Wahoo Elemntの記事を書きました。

Bryton Rider 530ですが、スペックだけ見ると良さそうなので人柱的に買ってみました!感想を書いてみます。ちなみに私は週末に100km程度をのんびり走るヘッポコサイクリストです。(平均時速20km/h;休憩含む)今のところRider 530は1000kmほどロードバイクで使ってます。

まず自分にとって必須な機能は以下の通り。

  • 単体でGPSログが取れる
    GPSログを携帯に頼るサイコンもあります(Cateyeのストラーダ、パドローネ等)。私の場合は1.スマホの電池の消耗を避けるため、2.スマホとの接続が切れた際のストレスを避けたいため、サイコンはスタンドアロンの稼働が望ましい。
  • 稼働時間が最低10時間
    一日中、充電無しで使えること。電池の消耗を見越した場合、スペック上は10時間くらい必要?
  • スピードメーター、ケイデンス、心拍数モニターなど
    私には必須では無いかもしれませんが、使えるに越したことはありません。
  • 低価格
    コスパも大事です。

以下に書いていることは、私の機器の個体差によるものである可能性もある、と最初に断っておきます。しかしクオリティーコントロールも企業の実力の内、というものまた事実です。


使用感など

画面
白黒ですが、見やすいと思います。バックライト付きですので、暗くなってもよく見えます。

ボタン
「悪い」と言わざるを得ません。特に表示画面スクロールに使う左2つのボタンが固く、また走行中は特にボタンの反応が悪いです。バイクを路肩に止めて必死に押しても表示画面が変わりにくいので、結局あきらめてしまいます。特に左下のボタンですが、指で押しても反応が無いので、必死になって爪で押し込む最中に陥没してしまいました。6星ドライバーで背面を開けて陥没したゴムを押し出してやることで事なきを得ましたが、ボタンの反応の悪さは相変わらずです。









電池
スペック上は33時間持つそうです。実際電池の持ちには満足しています。

GPS
概ね正確だと思います。(GPS「Full Power」モード時)正解性においてはGSPに加えGlonassが使えるGarminに軍配が上がるのでは無いでしょうか?









GPSのログはわりとキレイに道路に沿っています。

Rider 530本体のGPS設定では「Full Power」と「Power Save」が選べます。「Full Power」がウェブサイトに記載されている「One second recording」に該当するのかは、どこを調べても分かりませんでした。












追記:ナビゲーション
単体での目的地検索、Openstreetmapの追加、など高度なことは出来ません。Turn by Turnのナビが出来るかどうかは知りません。私はもっぱらルート共有サイトなどから.gpxをダウンロードし、それをRider 530に追加し、そのルートを辿る、という使い方をしています。Google mapで検索したルートを.gpxに変換し、それをRider 530に追加する、ということは出来ますが、PCの方がやりやすいです。(スマホで出来ないことは無いですが、やりにくいです。その際はスマホを親機、Rider 530を子機として接続するUSBケーブルが必要です。)
ナビ情報は線としてのみ表示されます。しかし、知らないルートを辿る際は無いよりは絶対いいです。ルートから逸れたら割とすぐ分かります。ただしY字路等の場合は線のみでは分かりにくいです。(そんな時のために、同ルートの.gpxファイルをGoogle mapのマイプレイスに追加し、スマホで読み込んでおけば、ルートから逸れても復帰する際に分かりやすいです)

















追加した.gpxファイルはこのように表示されます。写真の写りは悪いですが、実際は見やすいです。写真は傾きを修正したのでアスペクトが若干狂ってます。.gpxルートを辿る際には、右上に残距離が表示されますが、5%ほど多めに表示されるようです。何故かは分かりません。


拡張性
私が購入したパッケージはスピードメーター、ケイデンス、心拍数モニターが付いています。Rider 530はANT+に対応しているので、他社のメーターとも接続出来るのでしょうか?

追記:Rider 530とGarminのケイデンス&スピードセンサーの組み合わせで動作しました。

Rider 530単体でもGPSを利用したスピード表示が可能ですが、スピードメーターの方が正確でしょう。(タイヤの円周は入力できます)表示するスピードはGPS・メーターどちらを優先するかを選べます。ケイデンスが可視化出来るのは、私のような初心者にとっては漕ぎ方を改善するために役立つのではないでしょうか?

サイクリング中に心拍数モニターは使用していません。しかしランニング中にGarmin Forerunner 15 (日本名:Foreathlete 15J)との組み合わせで利用できました。しかしランニング中は上下に揺れるので、14km走った時点で胸からずれ落ち、腹巻きのように・・・・(メタボ腹では無い私の場合は、です) サイクリング用の心拍数モニターで想定される使用方法ではありませんが、安定感はありません。



その他
この手の製品は単体で完結ではなく、それを取り巻くソフトなどもポイントです。Ryder 530ではセットアップの際に日本語が選べます。しかし、きごちない日本語なので英語に変えました。英語表示はまともです。(このご時世、日本語なんてマイナーな言葉にリソースを割くわけにもいきませんしねー)

一方スマホ用のアプリ。Androidには「Bryton mobile app 2016」が用意されています。ポイントは以下の通りです。

  • アプリはスマホの言語設定に左右されるのか、日本語以外の言葉を選べません。きごちない日本語で我慢しなければなりません。例えば記録を参照するためにタップすると・・・タイムアウト??毎回表示されます。記録はこの後に正常に表示されるんですけれども。
  • 起動、反応が遅い。「記録」を選択しても、過去の記録が参照できず何も表示されない場合がある(再現性のないバグ)
  • Bluetooth経由で記録を転送するのには時間がかかります。100km位のライド情報をスマホに転送するのに10分位かかります(たった約120KBなのに !)。もちろんこれは私のスマホが原因かもしれません。(私のスマホはAsus Zenfone2 laser) 
追記:最近はBryton mobile app 2016は利用しておらず、PCにてGarmin connectを利用しています。Rider 530のログは.fit形式ですが、そのままではGarmin connectにアップロード出来ません。ですので.fitを.gpxに変換した後に、.gpxをGarmin connectにアップロードしています。しかしこの過程でケイデンス情報は失われてしまいます。ケイデンス情報を維持したまま、ウェブ上でログを見たいのであれば、.fitを本家のBryton Activeへアップロードし、参照できます。

Friday, November 18, 2016

Photo of the day

Photos taken on 2016 Oct 27
Rainy days continue in Germany. I reflect on when we had some sun and leaves, and miss them very much.


Wednesday, March 2, 2016

エアガンと生類憐れみ


農作物荒らすサル撃退実習、主婦らエアガン連射

仏壇のお供え物まで奪われるケースも出ている」そうですが、猿にエアガンをぶっ放す行為がどれだけ生類憐れみの理念と一致するのか、自分には疑問です。

Sunday, February 14, 2016

進捗とは

しばらく前の話ですが、どこぞの国の陸上競技団体にてドーピング疑惑が持ち上がった、という旨のニュースがありました。勝ちたい気持ちはわかります。しかし、スポーツマンシップだの、アンフェアだの、巷にあふれる意見とは別に、個人的にドーピングに不満があるのです。

そもそもスポーツには「競い合う競技」という第1の側面とは別に、「己を磨く」という第2の側面があるような気がします。しかし近年における一般大衆にとってのスポーツとは、テレビで見ながらソファに寝っ転がってピーナッツをビールで流し込む受動態の娯楽、つまり第1の側面が支配的ではないでしょうか?そのような「競い合い」の部分が強調されますと「勝たなければ意味が無い」という考えに繋がるのかも知れません。

日本に限らず「ナンバーワンになれ」という気風はどこにでもありますが、自身の人生を他人と比べるだけでは、絶対満足することは無いとおもいます。常に上には上がいるのですから。

高校の先生がいつもこんなことを入っていました。
「進捗や進歩とは他人と比べても意味がない。過去の自分と比べて初めて意味がある。」という感じのことです。

「他人を出し抜く」ことよりも「自身の進捗」を重視すれば、ドーピングの意味も薄れてくるのでは無いでしょうか?また、そのほうが私達一般大衆にとって日々の生活をおくる上で、より役に立つ考え方だと思います。

ナンバーワンじゃなくても(なれなくても)頑張る意味はある。

そう思うことにしています。