~~無謀にもロードレースに参加したでござるの巻~~
ロードバイクを購入したのはいいものの、腐った鯛になりつつある状況を打開すべくレースに登録。2週間に一度100キロ乗る程度の人間が、レースに参加するとどうなるのか?近年はロードブームです。レースに初参加する方々も多いでしょう。少しでも参考になれば幸いです。ベルリンで開催されたEuroEyes Berlin Velothon (120kmの部)ですが、日本のイベントにも共通する部分があるのではないでしょうか?
主に、
トレーニング
ドイツ国内の移動方法
前日のイベント
レース
の点を書いています。
トレーニング
取り敢えずスペックから。
2017年時点で30台前半。
166cm, 59kg。
メインのスポーツはランニング、現時点でフルマラソンを3回完走、ベストは3:14:59。
2016年夏にGiant Defy 1 (非ディスクブレーキ、2016年モデル)を購入しましたが、100km程度漕いだ所で平均20km/h(休憩含む)というトロさでした。
しかしマラソンのタイムが伸び悩む中、ロードレースも試してみようと出来心が。一念発起でベルリン-ベロソン 120kmに登録したのが2017年1月。ロードの巡航速度を上げねばならん、かつランニングも両立を、と欲張ってスケジュールを組んでみた結果が以下のルーチンです。
一週間のルーチン
ジムでスピニング: 週2回、各1時間
ランニング14km : 週2回
週末はロードで100~120km、獲得標高500~2000m
(加えて時間に余裕があればランニング10kmをプラス)
以上を仕事の忙しさ、体調に合わせて随時にサボる。
オプションでプランク、スクワット、ランジ等の体幹・筋トレを行うと言った感じです。
トレーニング期間は4ヶ月ほどでした。
バイクのアップグレード
トレーニングの結果、確かに速くなったのですが、より速いに越したことはない。ですのでお金の力も借りることにします。(ヘタレデスネー
以下のアップグレードを行いました。全体的に0.8kg位の軽量化でしょうか。タイヤの大幅軽量化に加え、ホイールを変えたことにより25km/h以上の伸びがよくなった気がします。
ホイール:Giant純正 S-R2 から Shimano Ultegra
タイヤ:Schwalbe marathon 25c から Continental GP400 2 25c
プーリー:105グレード から Dura Aceグレード
チェーン:最初から付いてきたKMC から Dura Aceグレード
さて、実際にどれくらいの進捗があったのでしょうか。私の近場には100キロの比較的信号の少ない
コース があるので、時々ベンチマーク的に走っていました。
最終的には平均時速を26km/hくらいまで高めることが出来ました。しかし私が登録した120km(117.5km)のレースの制限時間は4時間15分、平均時速は27.6km/h。つまり足切りに引っかかる可能性があったわけです。これは最後まで不安のタネでした。
ドイツ国内の移動
日本では輪行袋に収まる限り輪行可能、としている所が多いです(よね?)。
ドイツでは違いました。事前に調べて良かった。最悪当日に乗車を拒否られるところでした。ドイツ鉄道には以下の種類があります。
上から下にかけて、速い - 遅い、となります。新幹線 - ローカル線みたいな感じです。
例えばフランクフルト - ベルリンなどの長距離ではICEやICに乗ることになります。なんとICEでは自転車は輪行袋に入れたとしても、持ち込み禁止なんですね(2017年6月時点)。その代わり各IC便やRE便には自転車を載せるスペースがあります。(無い場合もあるかも?乗車券と共に、自転車券が必要な場合もあります。IC便の場合は、自転車券が売り切れることもあります。
私はフランクフルト近くの街からベルリンまで、REのみで7時間25分かけて行く羽目に・・・なんと手頃なIC便の自転車券が売り切れていたのです(トホホ
ドイツ国内の輪行はどうぞ計画的に。
前日のイベント
レース前日は子供達、そして有名なレーサー(らしい)によるクリテリウムレースがありました。子どもたちのバイクを見て驚愕!なんと私のバイクより高そうです。子供の頃から財力が勝敗を決めるのでしょうか・・・
それはさておき、子供とは思えない熱いレースが展開されていました。中には将来ツールで活躍するような子供もいるのかもしれません。
VIDEO
VIDEO
並行してメーカーやショップなどが、展示や店を開いていました。お値打ちのバイクも有りましたが、私は間に合っているので泣く泣くスルー。Zwiftを体験したり、最新のデュラエースを触ったり、Canyonの軽量バイクの軽さに驚愕したり、大満足です。帰路についていると背後から呼び声が!なんと展示のお兄さんがTシャツを投げてくれました!私が東洋人だから目立ったのでしょうか。
表にはHutchinsonと書いてました。恥ずかしながら知りません。Canonのそれみたいなキャッチフレーズです。
レース
120kmの部のスタートは10:30-40なので朝はのんびり・・・とは行かず、ハプニングが!ジャージのチャックが壊れて上手く閉まらない。腹の部分がパッカリです。腹出しの初レースが頭をよぎりましたが、そういえば現地の展示でジャージのセールをやっていました。現金を持っていてよかった!腹出しジャージで会場にキコキコ向かいます。周りのドイツ人はさぞかし珍妙な光景を目の当たりにしたことでしょう。
(気のせいかドイツではATMが少ないようです。しかし日本でもトラブった時、急いでATMを探すのはストレスでしょう)
さて、トイレを済ませ、スタートブロックに。私は後ろのEブロックでした。スタート前の雰囲気はマラソンのそれと似ています。私はストレッチをしたり、ぼんやりして過ごすのが、リラックスできて一番な気がします。
さて、レースがスタート!
コース は市街地と郊外にまたがり、割とフラットです。Bryoton 530によれば総合上昇高度は310mでした。今まで一度も集団でサイクリングをしたことがないので、スリップストリームの効果を初体験することに。
「速い」というのが第一の感想です。私は単独で無風のストレートにおいて30km/h出せると思いますが、サイコンを見ると35km/hオーバーの速度が!お陰で足切りに引っかかる可能性は無くなりました。しかし冷静になってみると、前後のスペースはタイトです。皆スリップストリームの恩恵にあずかろうと詰めてきます。突然動けばクラッシュは確実。雰囲気はマラソンと似てますが、なんせスピードが違いますから、より慎重に。
(実際、レース中に事故っている人がいました。序盤で2-3人ほど路肩で介護を受けている人達がおり、内一人は出血していました。終盤では救急車の音が聞こえたので、またクラッシュがあったのかも。 )
数カ所登りがありましたが、周りが遅く感じました。登りがキツイのは当たり前ですが。 もしかすると私はドイツ人の平均にくらべ、クライマー向きなのかも知れません。ドイツ人はだいたい私よりも頭一つ分くらい大きですし。私がいつもヒルクライムでトレーニングしていたのも、理由かもしれません。
全体的に見ると、常に足が余っていたように感じます。マラソンでは常に必死ですが、ロードバイクではスリップストリームのお陰で楽でした。しかしロードの場合、頑張った所でまたすぐ集団に追いつかれ飲み込まれてしまいます。実際、何回かスパートを掛けました。上手く前方集団の尻尾に食いつけたときは良いですが、さもないとすぐ後続に吸収されました。ロードは速いので、空気抵抗が占める割合が、走る場合と比べて多いのです。つまりのんびり集団で走っているほうが、一人で頑張るよりも速いこともある。自身の結果は周りに大きく左右される、肉体的に優れている人が勝つとは限らない、ということを初めて知りました。この点はマラソンと比べて嫌いです。
しかしベルリン郊外のきれいな景色を見ながら、他の人と自転車を漕ぐのはとても楽しかった。私はいつも一人で漕いでおり、それも間違いなく楽しいですが、皆と体験を共有できる素晴らしさを初めて知りました。
120km(厳密には117.5km)の道中、持っていたのは水750ml, 炭酸抜きコーラ500ml,ジェル4個で丁度よかったです。
まとめ
トレーニングやチャリのメンテ、準備はもちろんですが、それ以外で気になったことをまとめてみます。
移動は計画的に。特に輪行は注意。次回からは素直に郵送したほうが良い気が・・
トラブルに備え、現金を用意。トラブルはある程度お金が解決してくれます。
良い結果を残すにはトレーニングはもちろんですが、周りを読む目が必要と感じました。これはレースの数をこなし、目を養う以外無い方法が無いのかもしれません。